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アナトリア学勉強会アーカイブ
2021年7月から行なっているZoomライブ配信によるアナトリア学勉強会の動画を順次公開していきます。
■第278回■ (2023年6月6日公開)
- 日時:2023年5月27日(土) 午後3時〜午後4時(日本時間)
- 参加方法:Zoomライブ配信
- 題目:「第14次ビュクリュカレ遺跡発掘調査(2023年):アナトリアからの現場中継」
- 「第14次ビュクリュカレ遺跡発掘調査は、4月26日に開始しました。今回の勉強会では、ビュクリュカレの発掘現場の進捗状況をご覧頂きたいと思います。今シーズンの調査目的は二つあります。一つは、粘土板文書、印影、他の出土遺物からビュクリュカレのヒッタイト時代を復元することです。二つ目は、ヒッタイト時代の断片的に検出されている建築遺構をつなぎ合わせて建物の全体像を復元することです。今シーズンも多くの遺物が出土しておりますが、現段階では粘土板文書、印影は見つかっておりません。これまでの発掘調査で出土しているいくつかの粘土板にはミタンニで使用されていたフリ語が刻まれており、ビュクリュカレとミタンニとの関係が朧げながら浮かんできています。アマルナ文書からシリアのミタンニとエジプトとは外交関係があったことは明らかになっておりますので、今後のビュクリュカレのフリ語に関する粘土板文書の出土は、ヒッタイト、ミタンニ、そしてエジプトの関係が一段と鮮明になるものと期待しております。」
- 発表者:松村公仁(アナトリア考古学研究所研究員、ビュクリュカレ遺跡発掘隊長)
■第260回■ (2022年6月10日公開)
- 日時:2021年7月3日(土) 午後2時〜午後3時(日本時間)
- 参加方法:Zoomライブ配信
- 題目:「2021年度ビュクリュカレ遺跡発掘調査」
- 「今年は5月27日に発掘調査を開始し、2019年の発掘調査で前15世紀の印章が出土したヒッタイト時代文化層の調査を行う予定です。この時代は、ヒッタイト王家により執り行われた儀礼と関連するフリ語粘土板儀礼文書の時代に相当し、ビュクリュカレ遺跡の本質に迫れるものと期待します。この調査と並行して、楔形粘土板文書片と印影の多くが出土している鉄器時代城壁外側を発掘します。ここは破壊されたヒッタイト文化層の土で埋められており、さらなる粘土板文書や遺跡の古代都市名と関連付けられるような重要な遺物の出土が期待されます。」
- 発表者:松村 公仁(アナトリア考古学研究所研究員、ビュクリュカレ遺跡発掘隊長)